ユーロ危機後の経済

ユーロ危機は依然、五里霧中の状況下にある。そうした中、動向が注目されるユーロ圏3位の経済国家イタリアでは、モンティ政権が2013年の財政赤字解消計画の後押し施策として、規制緩和による競争の促進で経済成長の底上げを図る方向、に舵を切ろうとしている。
具体的には、たとえば薬局の出店規制やタクシー台数規制を改め、経済の活性化(競争化)を進めようというのである。

支持したい。日本でもこの間、規制緩和により活性化された業界が少なくない。化粧品業界など、その典型的な例といえる。1990年代終盤以降、以下のような形で同業界の規制緩和は進んだ。

*メーカーの希望小売価格での販売を業者に強いた!?法的後ろ盾が廃止された。メーカー⇔百貨店という、化粧品業界の枠組みに風穴が開いたのである。

*誤解をまねきやすい表現だが、化粧品の成分の安全基準が緩和された。新製品の発売に当たって、従来の厚労省の認可制が廃止され、届け出制となったのである。

結果、ヤクルト・大塚製薬・ロート製薬といった異業種大手資本が化粧品業界に参入した。また、特異な成分を売り物に、あるいは従来とは異なる販売チャネルを主軸にした新規参入組が相次いだ。

確かにいま、化粧品業界は「戦国時代」と称されるほど、競争激化の真只中にある。が10年前に比べ市場(経済)規模は5割近く拡大している。急成長企業も出現している。

海洋性コラーゲン(蛋白質の一種)が主成分、をセールスポイントにしたドクターシーラボなど、規制緩和の申し子的存在といえる。1999年2月設立、2003年3月上場といった生い立ちがそれを如実に物語っているし、ネット通販を軸に販売チャネルもドラッグストアや百貨店までに拡充している。
今7月期も、「13・2%増収、10・3%営業増益、10・2%最終増益」という、連続最終純益更新に加え、連続増配計画でスタートした。2013年7月期を最終とする3カ年計画が進行中だが、数値目標を「売上高470億円(‘10年7月期比47・8%増)、最終純益69億7000万円(同48・3%増)」と公にしている。

こうした新規勢力組に背中を押され、今春から資生堂もネット通販に乗り出す。
規制緩和の効果は、大きい。

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